このWebzineのタイトルであるフランス語”Unité”は「ユニテ」と読みます。英語「ユニット」(unite=単位)です。
私たちは「家族」というユニテの内に生まれ、育ち、やがて自らもうひとつのユニテをつくります。家族は複雑きわまりない社会の最も基本的な単位のひとつです。
自分を取り囲む当たり前の存在ゆえに「家族って何?」と聞かれると考え込んでしまいます。考えてみれば家族は多様です。誰がどういう資格をもって構成するのか(メンバーシップ)、何をどう共有し、あるいは受け渡すのか(アセット)といった家族の重要な特徴さえ社会によって違い、歴史的にも変化してきました。「近代家族」もそのひとつです。それは近代産業社会に適合した、イエやムラ・マチに束縛されない夫婦(+子供)というUnitéです。その小ささ、弱さは、一方で情愛を強く要求し、また他方で公共サービスや民間サービスを供給することによって補強されています。
近代家族+外部サービスという仕組みが綻びをみせ、新しい共同性のありようを模索する実践者がいたるところに現れはじめています。彼らにヒントをもらいながら、「私たちは誰とどのように住むのか」ということを問い直す段階に来ているのではないでしょうか。
このWebzineは明治大学の建築学科の建築史・建築論研究室、2024年の「家族の現在系」をテーマとしたリサーチプロジェクトとして発足しています。
私たちはこのWebzineで、実践者のインタビューや文献調査の記事を広く紹介し、これからのUnitéを考えるきっかけを提供します。